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妻を笑顔にするための、多忙なビジネスマンの手料理日記

応用できる調味料の考え方・使い方

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まえがき・背景

レシピを見ながら作りはじめて、「あれ、●●●●●(食材や調味料)がない!」となることがたまにある(みなさんも、ありますよね?)。買い忘れていたり、うっかり切らしてしまっていたり、レシピに書かれているとは知らずに作りはじめてしまったり。

料理を始めたばかりのころは、なかなか応用ができず、レシピに書いてある食材や調味料が無いとわかった瞬間、目の前が真っ黒になってしまっていました。スーパーに走って買いにいくか、このまま諦めてとりあえず乾麺でも茹でるか、逡巡したり。こんなときに限って、一部の食材を切り始めていたりして、キッチンで一人大きなため息をついていました。

しかし、料理をしている人ならわかってもらえると思いますが、毎日料理を続けていると、少しづつ応用がきくようになってきて、一つや二つ食材や調味料が無くても、なんとかなることが増えていくもの。

このブログでは、何回かに分けて、この「応用がきく」「なんとかなる」という感覚を、少しだけ言語化・一般化してみることで、料理初心者でもある程度は応用がきくようになり、そして料理が楽しくなるように、考え方を整理してみようと思います。

初回はまず『調味料』を取り上げてみようと思います。なぜなら、調味料がなんとかなれば、だいたいの料理はなんとかなってしまうものだから。

※ ここに整理する考え方は、あくまで私のこれまでの経験に基づいた考え方、つまり我流であることにご理解ください。

 

5つの味覚について

人間の味覚をわけると、①甘味、②塩味、③酸味、④苦味、⑤旨味の5種類とされています。

※ 辛味、渋味、えぐ味などは味覚に分類されないそうです。特に辛味は味覚の一つのようにも感じますが、痛みなどと同じような刺激として、痛覚や温度覚で感じ取る味なので、味覚とは別のものとされています。

舌など口のなかには味蕾(ミライ)という味の受容体があり、ここで上記した5つの味覚が感知されます。

 

調味料を、味覚ごとに分類してみる

ざっくりと、味覚ごとに調味料を分類したのが以下の表です。

※ 今回は、調味料と同じような考え方で使うことのできる、油系も表に加えてみました。

f:id:kotaro7247:20201101150929p:plain

この表を見ると、「味噌や醤油は『塩味』に分類されているけど、『旨味』の成分もたくさん含まれているんじゃないの?」などのコメントもあるかと思います。その指摘は大変正しいのですが、この表はあくまで「味覚の観点から調味料の『互換性』を考え料理を行う」という観点に基づいて作成しています。

では、少しずつ解説を進めていこうと思います。

 

調味料の”互換性”と表の使い方

「表の中で横に並んでいる調味料は『互換性』がある」というのが、この表を見るときの重要なポイントになります。

例えば、『塩味』の項目を見てみると、左から味噌、醤油、醤油麹(こうじ)、塩、塩麹と並んでいます。つまりこれは、塩の代わりに醤油や味噌、醤油麹や塩麹が使えるという意味です。

さらに、「塩の代わりに使用できる」ことに加え、「混ぜることも可能」です。つまり、同程度の『塩味』を獲得するためには、塩だけを加えてもいいし、醤油だけを加えてもいいし、塩と醤油両方を使っても良いわけです。

別の言い方をすると、「『塩味』に分類された調味料を混ぜ合わせ、出来上がった料理の塩分濃度を、濃すぎず、薄すぎないところに導いていく」と、自然と美味しい料理になります。 

他の味覚も考え方は基本同じです。『甘味』で考えると、砂糖とみりんは互換性があるため、砂糖だけで作っても良いですし、みりんで作っても良いですし、砂糖とみりんを混ぜても大丈夫です。ただ、混ぜる場合には、砂糖とみりんの合計値で目標とする糖度(甘味)を達成する必要があります。

 

調味料の”相性”と表の使い方

もちろん「互換性がある」と言っても、別の調味料ではあるので、まったく同じ味にはなりませんし、調味料同士で相性があります。

この相性をなんとなく示したのが、調味料の縦の並びです。縦にならんだ調味料の組み合わせ、またはこれらと『ノーマル』と書かれた列の調味料を組み合わせると、比較的失敗無く料理を作ることができます。

具体的には、『和食』の列の上から、ごま油、みりん、醤油、酢、日本酒を使うと、なんとなく和食の味になります。

 

【和食系の調味料の組み合わせ】

f:id:kotaro7247:20201101151612p:plain

 

そして、これらの調味料は『ノーマル』と書いてある列の調味料に代用可能です。例えば、ごま油をサラダ油に代えたり、みりんを砂糖に代えることが可能です。

 

【互換性を考慮した和食系調味料の組み合わせ】

f:id:kotaro7247:20201101152022p:plain

 

『特殊』と書いてある列は、「〇〇味」という特殊な名前が付く料理になります。一番わかりやすいのは「味噌味」ではないでしょうか。この場合、味噌にはたくさん塩分が含まれているので、必要な塩分濃度の範囲まで味噌だけを加えて料理を作ることもできますし、醤油や塩と併用することも可能です。

 

最後に

『旨味』については、本来はダシについて記載しないといけないのですが、今回はわかりやすく酒類を記載しています。ダシについてはまた別の機会で触れられたらと思います。

また、今回「塩分濃度」や「糖度」の話しが出てきました。ここを理解し使いこなせるようになると、少しだけ科学的な視点を取り入れることができ、失敗の少ない料理が作れるようになります。科学的な視点と言うと難しく感じる方もいるかと思いますが、一度理解してしまえば本当に単純で簡単な考え方です。

次回は今回紹介した調味料の表の発展版として、特に『塩分濃度』とその考え方について書きたいと思います。

 

つづく

 

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